マイホームを木造住宅で建てようと考える方は多くいらっしゃいます。その理由としては様々ありますが、日本では昔から広く支持されている、予算の関係上、といった理由を挙げる方が多いようです。しかし、他の工法に比べて木造は不安と思っている方もいらっしゃるかと思います。
そこで、今回は木造住宅の特徴についてご紹介致します。
木造住宅の種類
一口に木造住宅といっても、いくつか種類があります。代表的な木造住宅としては、在来工法とも言われている木造軸組工法と、ツーバイフォーやツーバイシックスなどの木造枠組壁工法の2つです。
木造軸組工法
基礎に土台を乗せた上に柱と梁を組み合わせて骨組みをつくり、筋交いを入れて揺れに対抗する工法
木造枠組壁工法
海外からきた工法であり、2×4(2×6)インチなどの角材の枠をつくってパネルにして組み立て、4面の耐力壁と床・天井の6面体構造で揺れに対抗する工法
木造住宅に使用される木材の種類
木造軸組工法
土台ではヒノキやヒバなどが使われます。特にヒノキは耐久性が高い、水に強い、変形も少ないといった特徴があるため、土台に使うケースが多いです。柱や梁には、アカマツやベイマツ、スギなどが使われています。
木造枠組壁工法
「SPF」と呼ばれる木材が多く使われています。SPFは常緑針葉樹の総称であり、Sはスプルース(米トウヒ)、Pはパイン(マツ類)、Fはファー(モミ類)を指しております。
2×4工法で使われる木材は「ツーバイフォー材」、2×6工法で使われる木材は「ツーバイシックス材」とも呼ばれ、加工のし易さからDIYでも重宝されております。
木造住宅のメリット
建築費用を抑えられる
木造はRC造や鉄骨造に比べると、建築資材として木が安いので、一般的に材料費を抑えることができるため、全体の建築コストを抑えることができます。
しかしながら、昨今では世界的に木材が不足しており、住宅価格への影響が考えられます。詳しくは建築会社にお問い合わせください。
建物を軽くできる
木造住宅は、RC住宅や鉄骨住宅に比べて建物を軽くできます。建物が軽いと、地盤へかかる負荷が少なくなるため傾きも発生しにくくなります。
また、重い建物の場合は建物下部の強度を高くしなければならないため、その分の材料費や施工費などでコストが高くなってしまいます。
断熱性や調湿性が高い
木はコンクリートの約10倍、鉄の約500倍も断熱性が高いと言われております。木材には細かい空隙が無数にあるため、その中に含まれている空気が熱を遮ります。
また、細胞壁と空隙は湿気を吸収・放出する役割も担っているので、湿度を自然に調節することができます。
木造住宅のデメリット
品質にバラつきがある
木造住宅は大工さんの腕に左右される部分が多いため、品質にバラつきが生じやすくなります。また、雨の多い日本では、建築中に木材が雨に濡れてしまい、木材自体の品質が低下します。
ただ最近では、各材料は工場でプレカットしたものを使用しているケースも多くなっているため、工期も短くなり、昔に比べると均一化してきていると言えます。
木造住宅は地震に弱い
木造住宅の中でも木造軸組工法の住宅は、他の工法の住宅に比べて耐震性で劣ると言われています。
しかし、柱と梁を「仕口」という切り欠きをつくって繋いでいた部分を最低限に抑え、専用金具を使い接合するピン工法が普及したことにより、耐震性の向上が見込めているそうです。
木造住宅は大空間がつくれない
木造枠組壁工法よりも木造軸組工法の方が設計の自由度は高いのですが、木造軸組工法も耐震性確保のために柱が多くなり、大空間がつくれないと言われています。
しかし、最近では大空間が可能な木造の工法もあるので、RC造や鉄骨造と比較すると大空間がつくりづらいと考えるのが良いでしょう。
木造住宅を選ぶポイント
ポイントは1つだけ、「確認を怠らない事」です。木造住宅は最もシェアが高い住宅ですので、建築する会社も多いです。伴い、建てる会社や商品によって、価格や質もピンからキリまであります。そのため、上述のメリットについても、確認を怠ってしまうと、簡単に悪い方向に向かってしまう可能性があります。
例えば、建築費用に関しても、単純に安いという理由で、木材の質や建築方法・保証などを確認せずに建ててしまうと、将来的にメンテナンスやリフォーム、建替え等により更に費用がかかり、結果として高い買い物となってしまいます。
まとめ
地震大国である日本に住んでいる以上、地震に強い家を建てたいと考える方がほとんどかと思います。木造住宅だから地震に強い家が建てられないという事は全くありません。理想の住まいに合わせ、お好みの素材や工法で検討してみましょう。重要なのは、住んでからも含めトータル的に本当に満足・安心できるかです。そのために、材料は勿論、作り方や保証内容などの確認もしっかり行いましょう。
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