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COLUMN

ハウスメーカーと工務店の違いは?特徴や選び方のポイントを解説

2024.07.25
ハウスメーカーと工務店の違いとは

家を建てるという大切な選択を前に、どんな建築業者を選べばいいのか迷うことも多いでしょう。「ハウスメーカーと工務店、どちらがいいの?」という疑問は、多くの人が抱える悩みの一つです。ハウスメーカーと工務店それぞれに、メリットもデメリットもあります。

この記事では、ハウスメーカーと工務店の違い、自分に合った依頼先の選び方について解説していきます。

 

 

ハウスメーカーと工務店の定義と特徴

「ハウスメーカー」と「工務店」はどちらも住宅の建設工事を請け負う業者です。まずは、それぞれの特徴をご紹介します。

ハウスメーカーとは

ハウスメーカーに明確な定義があるわけではありませんが、一般的には、全国規模で事業を展開している住宅建設会社のことをハウスメーカーと呼びます。全国の各地域に営業拠点があります。ただし、全国規模といっても、離島の沖縄県や寒冷地では販売をしていないハウスメーカーも存在します。

 

メリット

・ブランド力があり対応エリアが広い

どこに住んでいても、不具合があった場合に対応してもらえる安心感があるでしょう。また、経営基盤が安定しているためリスクが低いといえます。

・材料や工事の品質が安定している

ハウスメーカーは天候や職人に左右されにくい工場生産を少なからず導入しているため、完成した住宅の品質レベルが安定しています。また、長期保証などのアフターサービスも充実しています。

 

デメリット

・初期費用が高い

高品質な住宅性能やブランド力などが費用に反映されるため、初期費用は高額になりやすいといえます。

・自由度が低い

ハウスメーカーの多くは「型式認定」を取得し、安全性を担保しています。そのため、認定されている「型」から外れた家を建てることが原則はありません。

工務店とは

工務店も同じく明確な定義があるわけではありません。一般的には、比較的狭い営業エリア内で地元に密着した活動をおこなっている建設会社のことを工務店と呼びます。しかし、それ以外にも、県をまたいでの営業やフランチャイズ方式を採用して全国各地で家づくりをしている工務店もあります。

 

メリット

・初期費用が安い

規格がないため、比較的費用を抑えることができます。ただし、材料や品質にこだわりすぎると、逆に高額になる場合があるので注意が必要です。

・自由度が高い

例えば、狭小地や特殊な地形にも柔軟に対応可能です。また、施主の細かな要望にも応えやすいといえます。

 

デメリット

・工期が長い

システム化された施工管理ではないため、予定どおりに完成しない可能性も想定しておく必要があります。

・品質にバラつきがある

使用する材料はもちろんですが、大工の技術や担当者の経験が仕上がりに大きく影響を与えるため、品質を均一に保つのは難しいでしょう。

ハウスメーカーと工務店の違い

ハウスメーカーと工務店の違いについて、7つのポイントに絞って詳しく解説します。

価格

同じ土地に同じ住宅を建てる場合ですと、工務店の方がハウスメーカーに比べて建築コストを抑えられる可能性が高いです。しかし、その理由については誤解も多く、単純に初期費用が「高い」「安い」だけで結論づけてしまうと住宅会社選びに失敗してしまいます。そこで、よく噂されている誤解のなかで代表的な2つをご紹介します。

 

■広告宣伝費があるから高い?

よく噂されている筆頭は、大手ハウスメーカーはTVCMなどで目にすることが多いため「莫大な広告宣伝費をかけているから、無駄に値段が高くなっている」ということです。

しかし、TVCMがたくさんできるのは、事業規模が大きいというスケールメリットを生かして効率よく広告宣伝をおこなえるからです。

仮にセキスイハイムですと、年間で1万棟ほど販売しています。それに対して、小さな工務店の販売数は年間数十棟となります。単純に1棟当たりに分解して計算してみると、むしろハウスメーカーのほうが広告宣伝費は安くなることもあるのがご理解いただけるかと思います。

 

■材料や設備の仕入れ額が高い?

建設材料や内装設備の仕入れについて「同じ材料や設備だとしたら、大手のほうが割高になる」と思われている方もいるのではないでしょうか。

しかし、大手ハウスメーカーは工務店よりも多くの住宅を建てているケースがほとんどです。多くの家を建てることで、部材メーカーや設備メーカーに対する価格交渉力は高まるため、同じものならばより安く仕入れることができます。「まとめて買えば買うほど安くなる」は、皆さんの日用品の買い物でも同じかと思います。

施工エリア

ハウスメーカーは全国各地に拠点があるため施工エリアが広く、また各地域にモデルハウスを持っていることも多く、実物をじっくり見学することや家づくりの専門家に気軽に相談することが可能です。HPや住宅展示場などで、幅広く情報を集められるでしょう。

 

工務店は都道府県内・市内など、エリアを限定しているケースが多いと言えます。その分、地域特有の気候や文化を熟知しているため、地域の風土に合わせた細やかな提案をしてくれるでしょう。

設計の自由度

工務店は顧客の要望に応じて一から設計を行うため、ハウスメーカーに比べ、細部にわたるニーズにも柔軟に対応でき、自由度の高い設計が可能です。

 

では、ハウスメーカーはなぜ画一的な設計をすることが多いのでしょうか。それは、長年の研究と施工実績によって裏付けされた「型」に沿って設計することで、耐震性能を担保し、高い施工品質を保つことができるからです。

施工品質

ハウスメーカーの多くは工場生産を取り入れています。そのため、工務店に比べ安定して品質の高い住宅を建てられる傾向にあります。ただ実際は、ハウスメーカーだから、工務店だから、ということが直接の理由ではなく「工事の仕方」が重要です。

 

家を建てるといえば、現場で大工職人が汗水流して「トントン」「カンカン」やっている風景をイメージするのではないでしょうか。しかし、この大工職人が現場で作業をするということが、施工品質にムラが出る原因そのものです。どんなに腕の良い大工職人でも、人間である以上、ミスもあれば作業のムラも生じます。

さらに昔と違い、現在はどこへ行っても大工職人が不足しているという現状があります。国勢調査によると2000年に約64万人いた大工職人の人口は、2020年には約29万人にまで減少しています。今の時代、腕の良い大工職人は奪い合いなのです。

 

※[総務省「国勢調査」]参照

工期

ハウスメーカーは工場生産を取り入れ、設計から完成までの施工の流れもシステム化されており、マニュアルに沿って効率的に業務が流れます。そのため、比較的短期間で家が完成するのです。

 

一方、工務店の場合はゼロから設計し資材の加工なども個別に行うため、一般的にはハウスメーカーより工期が長くなる傾向にあります。

アフターサービス

ハウスメーカーの場合は、定期点検や無料修理期間などアフターメンテナンスがマニュアル化されています。状況に合わせ、専門スタッフが対応をしてくれるため、長期的に安定したサービスが受けられるでしょう。

 

工務店の場合は、トラブルがあったらすぐに駆けつけてくれるなど、地域密着型のよさを活かしたアフターサービスが期待できます。しかし、会社の規模によっては人手不足で十分なサービスが提供されない場合があることを念頭に置いておきましょう。

倒産のリスク

小規模の工務店に比べると、ハウスメーカーの方が規模が大きく、経営基盤も安定しているため倒産リスクは低いといえます。そのため、倒産によりサービスが利用できなくなるといったリスクを避けられます。

 

ただし、工務店が「住宅完成保証制度」に加入している場合、工事が中断した際のリスクを減らすことが可能です。一定の費用保証や工事の引き継ぎがスムーズに行われるため、工務店への依頼の際は、制度加入の有無を確認することをおススメします。

ハウスメーカー・工務店の選び方

これまでの内容を踏まえ、ハウスメーカーと工務店のそれぞれに向いている人を解説します。

知名度や安心感を重視するならハウスメーカー

ハウスメーカーは、会社の規模が大きく、保証面も充実しているため安心して家づくりを進められるでしょう。また、それぞれのサービスがマニュアル化・システム化されています。そのため、施工品質が一定以上に保たれつつ、効率的で短期間に施工が進みます。

こだわりの家づくりなら工務店

工務店は基本的に全て自由設計であり、理想のマイホームのイメージが明確な人なら夢を現実にできるでしょう。費用も低く抑えられるため、予算内でできるだけ間取りの希望を叶えたいという人に適しています。

 

まとめ

 

ハウスメーカーと工務店の違いについて、ポイントを絞ってご紹介しました。

ハウスメーカーは、工場生産やシステム化がなされているため、有名な会社なら家づくりを失敗するリスクは低いといえます。一方で、工務店は自由にできるのが一番のポイントだからこそ、技術やサービスの差を会社ごとにしっかりと見極める必要があります。

 

ただ、このようにそれぞれをひとくくりで比較するのは必ずしも適切ではありません。

良いハウスメーカー・良い工務店がどこなのかは、皆さまの家づくりに関するご要望や価値観にあっているかどうかによって大きく左右されます。

 

そのためまずは、自分たちが実現したい家はどのような家なのかを明確にし、目先の金額(初期費用)だけに踊らされず、家が建った後の数十年先の未来まで見据えたうえでの建築計画を立ててみましょう。それ次第で「ハウスメーカーのほうが適している」こともあれば「工務店のほうが適している」こともあるかと思います。

 

ハウスメーカーのほうに良さを感じていただいた方は、セキスイハイムにご相談いただけると嬉しいです。栃木セキスイハイムは、地域密着型のハウスメーカーであり、お客様一人ひとりのご希望に寄り添います。

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栃木セキスイハイム
「栃木セキスイハイム」編集部

住まいの販売から土地活用でおなじみの栃木セキスイハイムグループが、家づくりの「わからない」にお応えします。建築士・宅地建物取引士など住まいの専門家による監修のもと記事の執筆を行っています。

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