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注文住宅の間取りの決め方は?手順・失敗しないためのポイントについて紹介

2022.04.01

注文住宅の間取りを考える際には、部屋数の他にも収納や人の動線など、さまざまな側面をイメージしなくてはいけません。また、吹き抜けやガレージなど、こだわりたいポイントも上手にいれていかなくてはいけないため、どのように考えたら良いか困っている方もいらっしゃるかと思います。

こちらの記事では、注文住宅の間取りの決め方や建てた方の失敗例から学ぶ後悔しないためのポイントなどをご紹介します。

 

 

間取りを決める際の手順

注文住宅の間取りを決める手順を解説します。

間取りの事例を参考にする

「主寝室と子供2人の部屋があれば良い」など大まかにイメージすることはできても、どの部屋をどのように配置したら、動線が良くなり家事がし易くなるかを具体的にイメージするのはなかなか難しいものです。

 

各ハウスメーカーのホームページに掲載されている間取りや建売住宅の間取りは、生活しやすい間取りとなっているので参考にしてみましょう。

ただし、間取りの良し悪しは人それぞれです。ご家族のご年齢などによっては求めるものも変わりますので、間取り全体だけではなく部分的にも良い部分をピックアップしておくと良いでしょう。

 

また、図面上だけではイメージしづらい方は、実際に建てられた方の住まいやモデルハウスに行くことで、具体的に家事動線がイメージできます。

 

希望の間取りをハウスメーカーに伝える

家族と相談し、要望の優先順位や具体的な間取りのイメージが決まってきたら、希望の間取りをハウスメーカーに相談しましょう。

 

この時点では、ハウスメーカーを1社に絞る必要はありませんが、希望通りの家を建てるためには、ハウスメーカーと建築後のイメージを共有することがとても重要となってきます。

そのため、多くのハウスメーカーに依頼しすぎてしまうと、全てのハウスメーカーとイメージの共有をしなくてはいけなくなります。

根気と時間が多大にかかると家づくりが嫌になってしまう原因になりかねませんので、多くても3社までに絞って依頼することをおすすめします。

 

また、注文住宅は何もない状態から始まりますので、イメージの共有がうまくいかないと失敗してしまいます。1度では全ての共有は難しいこともあるかと思いますので、ご家族の要望やイメージする間取りの相談に対し、最後まできちんと向き合ってくれるハウスメーカーを選んでいきましょう。

 

間取りの打ち合わせはもっとも期間が長くなることが多く、相談から決定までには一般的に5~10回程度の打ち合わせを要します。期間としては3~6ヵ月くらいが一般的ですが、週に数回の打ち合わせにより1ヶ月程度で決められるケースもあります。

 

注意点として、ハウスメーカーによってはプランニングを依頼するためにお金が必要な場合や、打ち合わせの回数に制限がある場合がありますので、事前に確認してから依頼しましょう。

 

ハウスメーカー選択後に具体的なプランを決める

打ち合わせにより家のイメージが固まってきたら、各ハウスメーカーからプランが提案されます。提案されたプランをもとに、間取りや予算、納期を確認し、希望に合ったハウスメーカーを選びましょう。

 

ただし、ハウスメーカーを決定する前に、プランに対する疑問点や不明点は極力解消しましょう。後で後悔しても遅い場合もありますので、些細な事であっても気付いた時にどんどん発言し、すぐに解決するようにしていく事が、失敗しない家づくりのポイントでもあります。

 

もしハウスメーカーを決定した後、打ち合わせだけでは間取りに不安があり納得しきれない場合がありましたら、建築士にセカンドオピニオンをお願いする方法もあります。お金はかかってしまいますが、これから長い年月住んでいく家なので、納得するまで検討してみるのも良いかと思います。

ただし、ハウスメーカーによって、構造上変更できない部分等もありますので、依頼する場合は、そのような諸条件を伝えることをお忘れなく。

 

 

間取りを決める際に失敗しないための方法

ここまで間取りを決める際の手順をご説明しましたが、間取りを打ち合わせしていく上で失敗しないため方法も理解しておく必要があります。次では、実際に住んでから後悔しないためのポイントをご説明します。

1日の動線をイメージする

暮らしやすさへの影響が大きい生活動線。例えば、家事動線が良くないと家事がしづらい家となってしまい不満が多くなります。そのため、大まかにでも生活動線をイメージしながら、間取り上を歩くつもりで図面をチェックすることをおすすめします。

 

朝から夜までの間にどのような動線を描くのかをご家族とイメージすることで、様々な場面(時間帯や状況)に応じてスムーズに動くために、どのように部屋を配置すれば良いのかが見えてきます。

 

大まかにイメージができたら、家具や家電など、置くことが決まっているものもイメージしましょう。より細かくイメージすることで、コンセントの位置などを決める際にも役立ちます。

また、来客が多いのであれば来客動線も重要です。基本的には、プライベート空間とゲスト空間が区切られるようにすることが大切です。

 

長期的な視点を持つ

子育て中だと、間取りを決める際にどうしても「子育てしやすい間取りか」ということを重要視してしまいます。しかし、子供が独立した後は部屋が余り、デッドスペースができてしまう可能性があるため、子供の独立後も使い勝手が良い間取りにしておきましょう。

 

今後、子供が増えたり、親と同居する可能性がある場合は、少し余裕のもった収納スペースを確保しておくと良いでしょう。また、玄関はベビーカーを置いたり、ゴルフバッグやアウトドア用品など趣味のものを置いたりすることを想定してスペースを確保しておくと便利です。

 

子供や高齢者にとっても住みやすい家にするためには部屋の広さだけでなく、玄関と階段の配置も重要となります。玄関の配置は、どのような道路と隣接しているかを考慮し、道路及び駐車スペースからの動線を検討しましょう。

 

階段は玄関の位置を決めた後に、他の部屋への動線を考えて配置することで無駄がなくなります。

 

 

失敗から学ぶ!間取りのアイデア

実際に注文住宅を建てた方の失敗例に対する、解決アイデアをご説明します。

収納スペース

アパートと同じくらいの収納スペースで安心していたら、スペースが足りなくて家財道具が表に出てきてしまい部屋が狭くなってしまった。

 

一般的に戸建ての収納率は10~15%が適しているといわれています。アパートやマンションの場合は8%以上が目安のため、アパートやマンションにお住まいの方は注意が必要です。収納スペースとしては、床面積ではなく、出し入れする「面」、すなわち壁面積で考えるのが失敗しないコツです。

 

収納スペースの奥行きを取りすぎてしまい、奥のモノが隠れてしまい使いづらい。

 

収納場所や収納する物を考え、棚の奥行きが違うものを取り付けましょう。また、子供の成長などに応じて、物が増えたり収納するものが変わったりすることも考慮して、棚が取り外せる部分があると用途の幅が広がります。

 

ウォークインクローゼットにタンスをいれようとしたら数cm足りなかった。

 

タンスなどを収納スペースに納める場合は、必ず寸法を測りましょう。図面に記載のある寸法は、壁の内側からではない場合がありますので注意が必要です。また、置くものの高さを考慮した照明計画も必要なため、タンスの幅と奥行きだけでなく、高さも測っておくと良いでしょう。

 

階段下に収納をつくったものの、夜は真っ暗で何も見えない。

 

奥行きのある収納スペースは、奥は暗くなり、懐中電灯が必要となります。隣接する部屋次第ではありますが、奥行きのある収納に関しては、活用しやすいよう照明を設置する事を検討しましょう。

 

音の伝わり方

2階の子供部屋で子供が走ると音がリビングに響いて落ち着けない。

 

2階建てである以上、上の音が下に響くのを無くすことはできません。そのため、どの時間帯でどの空間を大事にしたいか優先順位をつけ、上下階を意識して検討しましょう。

 

リビング隣接でトイレを設置してしまい、来客が来た際に排泄時の音が気になってトイレが使いづらい。

 

トイレの位置は間取りの中では優先順位が低いことが多いため、リビング隣接や玄関前などにくることも多くあります。扉の向きを変更するだけでも、音の漏れ方は変わりますので、設置場所だけでなく扉の位置や開き方も考えてみましょう。

 

空間を有効活用しようと廊下が極力少ない間取りにしたら、想像よりも他の部屋の音が気になる。

 

昨今では、廊下の少ない間取りが主流にはなっていますので、この問題は多くの方が感じているかもしれません。わざわざ廊下をつくるのは勿体無いですので、部屋と部屋の間に必要な奥行きの収納スペースを設置しましょう。収納スペースを設置することで空間ができ、気になる音を防ぐことができます。

 

夜に洗濯機や食洗機を回すと寝ている際に気になる。

 

周りが静かになる夜間などは、これら設備の作業音が気になりやすくなります。なので、音の発生源から音を伝えたくない部屋まで、音が直線的にこないように工夫しましょう。

 

コンセントの数・位置

特に何も考えずに最初のご提案のままにしたら、場所によってコンセントの数が足りなく、結局タコ足配線や延長コードを活用することになり見栄えが悪くなってしまった。

 

タコ足配線などは見栄えだけでなく、漏電の危険性も高まります。なので、家事動線を考える際に必要なコンセントの数・位置も一緒に考えましょう。今は所有していなくても、購入したいと思っているものがある場合は、将来的な可能性も考慮した数を設置するようにしましょう。

 

コンセントが目立たないように部屋の四隅だけに付けたら、家具と被ってしまった。

 

コンセントの位置を決める際は、家具と一緒にコンセントを図面に書き込むことをおすすめします。図面に書き込むことで、どこが被らないのかも一目でわかります。それ以外にも、ドアを開けた状態では使いにくいなどの問題にも気付くことができます。

また、各部屋だけでなく、玄関や廊下にコンセントを設置しておくと、掃除機をかける時など、必要な時に使用できるため利便性が向上します。

 

屋外コンセントが駐車場側になく、高圧洗浄機を使う時は室内のものを使っている。

 

高圧洗浄機の使用や防犯カメラの設置などのためには屋外コンセントは必須です。見落としがちですが、室内だけでなく屋外での生活も想像しましょう。

また昨今では、おうち時間の増加とともに、ベランダを有効活用したい方も増えております。そのため、ベランダで照明や高圧洗浄機を使用するケースも珍しくないので、ベランダにもコンセントを設置していると便利です。

ただし、低い位置ですと雨で濡れやすくなりますので、床面より40cm以上の高い位置に設置するのが望ましいので、ご注意ください。

 

 

まとめ

 

家づくりをする上で、間取りの検討はとても大切です。注文住宅で間取りを決める際には、家族のライフスタイルを整理して、動線を具体的にイメージすることが重要となってきます。

 

そして、ハウスメーカーと時間をかけて情報を共有することが、理想どおりのマイホームを建てるための第一歩となります。そうすることにより、プロの目線からの提案も受けられるため、自分達では気付かなかった部分にも手が届き、更に満足した家づくりとなるでしょう。

 

そのため、説明させていただいたような知識を身に着けることは勿論ですが、自分達に合った提案をしてくれる信頼できるハウスメーカーを選ぶようにしましょう。

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栃木セキスイハイム
「栃木セキスイハイム」編集部

住まいの販売から土地活用でおなじみの栃木セキスイハイムグループが、家づくりの「わからない」にお応えします。建築士・宅地建物取引士など住まいの専門家による監修のもと記事の執筆を行っています。

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