「モダン」「シンプル」「ナチュラル」など、一人一人がイメージしているお好みの雰囲気があるかと思います。ただ、イメージ通りにするためにどうすべきなのか、具体的にはわかっていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、住まいの内装決めや家具・雑貨の購入の際に役に立つ、インテリアスタイルについてご紹介します。
目次
インテリアスタイルとは
インテリアスタイルとは、時代や場所などに由来する特徴のあるインテリアのことです。
インテリアスタイルを理解したうえで部屋や家をコーディネートすると、まとまった印象になり、垢抜けた雰囲気をつくり上げることができます。
インテリアスタイルの種類
インテリアスタイルにはたくさんの種類があります。ここでは、おすすめのインテリアスタイルを6つご紹介します。
モダンスタイル
【特徴】
「モダン」は「近代的な・現代的な」という意味で、モダンスタイルとは近代的で洗練された雰囲気のスタイルを指します。
線的なデザインをメインに使い、無駄のないシンプルなデザインのアイテムでコーディネートしているのが特徴です。ガラスや金属などの素材もマッチします。 色調はモノトーンを基調にすることが多く、モノトーンで統一することで、シンプルで都会的な印象になります。
和風と掛け合わせた「和モダン」、天然素材と掛け合わせた「ナチュラルモダン」、高級ホテルをイメージした「ラグジュアリーモダン」など、さまざまなモダンスタイルがあります。
【ポイント】
■シンプルなホワイトの壁に明るめの木製家具
■ソファやラグなどはボリューム感のない直線的ですっきりとしたデザイン
もし、無機質な空間になりすぎたと感じた場合は、円形のガラステーブルなど、丸みのあるものをワンポイントとして使うのもおすすめです。
また、ベースを崩さずに、プラスするアイテムを変えることで、さまざまなモダンスタイルを展開することができます。
例えば、「和モダン」は木製品とアースカラーを、「ナチュラルモダン」には木製品や観葉植物を、「ラグジュアリーモダン」にはゴールドや大理石など光沢のあるものをプラスするとよいでしょう。
ナチュラルスタイル
【特徴】
ナチュラルスタイルは、リラックスできる雰囲気のスタイルを指します。
柔らかく自然な色合いに木目調の家具などで統一されているのが特徴です。 目に入る場所にはプラスチックや金属などの人工的なものは多用せず、無垢のフローリングや珪藻土などの自然素材を多く使うと、よりナチュラルな雰囲気を出せます。
そのままのよさを活かした無垢材や、触ったときにもひんやりとしない天然素材は、触れる人の心もあたためてくれます。家では時間に追われず、自然体でゆったりとした暮らしを送りたい方におすすめのスタイルです。
【ポイント】
■基本のカラーはホワイト・アイボリー・ベージュなどの優しい色
■「塗装をかけていない自然な木製品」や「コットンや麻などの天然素材」のアイテム
■明るめの色の木製家具
自然に近いアースカラー(グリーン・オレンジ・ブラウンなど)を使ったクロスやアイアン素材などでアクセントを付けると、お互いが引き立つのでおすすめです。
北欧スタイル
【特徴】
北欧スタイルとは、スウェーデン・ノルウェー・フィンランドなどのヨーロッパ北部が発祥のインテリアスタイルを指します。
北欧は寒さの厳しい冬が長い気候であるため、おうちでの暮らしを大切にする文化が育まれました。また自然豊かな土地柄から、木製品などの自然素材を使った豊かな暮らしも北欧スタイルの特色であり、ホワイトやアイボリーなどのシンプルな色に木製家具を合わせ、アクセントとして明るい色を随所にちりばめたスタイルが定番です。
リラックスできるナチュラルな雰囲気を大切にしたいけれど、「こだわりポイント」も作りたい方におすすめのスタイルです。
【ポイント】
■ホワイトやアイボリーの壁に明るめの木製家具
■ファブリックや木製品など温もりのある優しい風合いを大切にした素材
アクセントカラーは原色の赤・青・黄色などよりも少し明度を落とした深みのある色にすることで、大人っぽい北欧スタイルになります。アクセントにマスタードイエローやターコイズブルーなどをプラスするのが人気です。
また代表的な北欧家具「Yチェア」や「セブンチェア」のように、曲線が美しいデザインの家具を合わせるのがおすすめです。
アメリカンスタイル
【特徴】
アメリカンスタイルとは、その名の通り、アメリカで流行したスタイルのイメージで、どこかレトロで個性的な雰囲気を持つインテリアスタイルを指します。
個性的な空間にしたい方や、カラフルなおもちゃをディスプレイしたい方などにおすすめのスタイルです。 しかし、一口にアメリカンスタイルといっても、時代や地域によってその特徴は様々です。ここでは3つのアメリカンスタイルを紹介します。
・ダイナースタイル
【特徴】
50~60年代のアメリカンダイナーをイメージしたレトロでポップなスタイル
【ポイント】
■赤や青などのカラフルでポップな色
■カラフルなアイテムと渋めのアイテム(レザーなど)を織り交ぜる
・ヴィンテージスタイル
【特徴】
渋さのなかにも遊び心を感じさせる、大人の雰囲気が漂うスタイル
【ポイント】
■ブラウンやキャメルなどのアースカラー
■デニムやレザー素材の家具(ソファなどの存在感がある物がおすすめ)
・西海岸スタイル
【特徴】
海をイメージさせるブルーを使った、潮風を感じるような爽やかスタイル
【ポイント】
■ホワイトをベースにブルーの多色使い
■軽やかさを感じる木製家具
アジアンスタイル
【特徴】
アジアンスタイルとは、バリ・タイ・ベトナムなどの東南アジアの暮らしをイメージさせるスタイルを指します。
自然素材を多用し、開放的でラグジュアリーな南国リゾートにいるような非日常空間を味わえるのが特徴です。 また、葉っぱが大ぶりのモンステラや、幹がしっかりした背の高いガジュマルなどの観葉植物があると、更にアジアンな雰囲気を演出してくれます。
全体的に落ち着いた色合いと、自然素材のナチュラルなもので構成されるので、癒しの空間を作りたい方におすすめのスタイルです。
【ポイント】
■バンブー(竹)やラタン(藤)などの自然素材をつかった家具や小物
■照明は明度を抑えたあたたかみのある色合い
色をいれる場合は、ボルドーやパープルなど、ダークブラウンの家具と合うような深みのある色をいれることで上質な癒し空間となります。
インダストリアルスタイル
【特徴】
「インダストリアル」とは「工業的な」という意味で、インダストリアルスタイルは無機質でスタイリッシュなスタイルを指します。
コンクリートむき出しの壁に、ブラウンやブラックなどのダークカラーをつかい、工業的で暗めに演出することが多いです。 また、家具や照明などはあえてサビ加工を施したり、塗装で粗削りな雰囲気を出したりすることで、よりイメージに近づけることができます。
物が少なく、クールで無骨なイメージが好きな方におすすめのスタイルです。
【ポイント】
■全体的にトーンを抑えたコーディネート
■躯体や配管・配線などをむき出しの状態で活かす
■スチールやアイアンなど工場で使われるような素材
ダークブラウンなどの木材を取り入れると、無機質な印象が和らぎ、リラックスできる空間になるので、家具をつかってバランスをとりましょう。
まとめ
インテリアスタイルには、モダンや北欧など、様々なスタイルがあります。
まずは、あなたにぴったりのインテリアスタイルを見つけてください。その上で、そのインテリアスタイルに近づけるためのポイントを参考に、コーディネートしてみましょう。
しかし、一つのスタイルでがっちりとキメると、無難に仕上がってしまうかもしれません。そんなときは、椅子やTVボードなどの家具でアクセントを加えてみるのも良いです。
また、住む人の感性で異なるイメージのものを上手に組み合わせるMIXスタイルも「こなれた感じでオシャレ」と人気があります。ただ、こちらはバランスがとても重要です。 もし悩まれた場合は、基本ベースのスタイルが8割ほど、プラスするスタイルを2割ほどにしておくと、バランスが崩れる心配はないかと思います。
ぜひ、ご家族それぞれのお好みのインテリアスタイルを把握したうえで、双方の良さが引き立つような空間演出を楽しみながら検討してみましょう。
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「栃木セキスイハイム」編集部
住まいの販売から土地活用でおなじみの栃木セキスイハイムグループが、家づくりの「わからない」にお応えします。建築士・宅地建物取引士など住まいの専門家による監修のもと記事の執筆を行っています。